通信
井戸端
奈良県王寺町の
井戸端寺から

安專寺では、先達より受け継がれてきた大切な法の灯を絶やさぬ様、住職・役員・門信徒、一同協力し、寺内建造物の補修・修繕や建替え時の個人負担を軽減し、末永く安專寺を護持していく事を目的に「護持の会」を結成し、毎年「護持金」を集め積み立てを行っています。
先月27日(土)お陰様で、本年は無事に春の法要を勤める事が出来ました。一年前は何も解らず、唯々怯えるばかりで為す術もなく、寺族のみで勤めた春の法要でした。今年も隣県の緊急事態宣言解除間もなくの事で、どうなる事かと心配しておりましたが、幸いにも晴天に恵まれ、お陰で北・西・南の戸を大きく開き換気し、座席も適度に距離を取り、出来る限りの対策を講じて勤める事が出来ました。何よりの感謝です。

薩摩琵琶奏者
中沢龍水師
お勤めの後、薩摩琵琶奏者の中澤龍水師に登壇頂き、薩摩琵琶の弾き語りをご披露頂きました。祇園精舎の鐘の音「平家物語」の語りの中から、諸行は無常であり、無常であるからこそ、尊さが生まれ、また空しさも生まれるのだと。そして祇園精舎の鐘の音こそがその空しさを慰め、往生を手助けしてくれるのだと話されました。
琵琶という楽器の成り立ちや、種類、そして流派についての特徴などお話し頂き、個人的には非常に興味を惹かれた一席でございました。

翌日から天気が崩れるとも事で少々心配しておりましたが、朝から日が差し込み、暖かい春の風に包まれ、気持ちの良い一日でした。去年も今年も、家内も子供達もお参りさせて頂きましたが、去年とは大違いです。結構な御法要でございました。
